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ある雪の夜。
主人公、加納イズミはとある事情により家を追われ、駅前で死にかけていた。
飢えで身体は動かず、寒さで感覚は消え、今にも意識を失いそう。
心は絶望を通り越し、無感情になっていた。
そこへ、一人の少女――不登校気味のクラスメイト、白羽瀬悠が現れる。
彼女はまるで、捨て猫を拾うように彼を拾い、一人暮らしのアパートに連れて行く。

加納くん、あなたは私のエサだから、太らせてから食べてあげるね」

そんな言葉を、薄い笑みとともに吐く
『――こいつ、絶対マトモじゃない』
そう思いつつも他に行き場のないイズミはしばらくのアパートに留まることになる。
だか、やがてイズミは知ることになる。
は人を食らい、悠久の時を生きる人魚の末裔であることを。

――貴方は愛のために死ねますか?

「捕食する者」と「捕食される者」。
決して理解しあえない二人の恋物語。