うらやめ! キッキーンッッ 愛のために……!
「キッキングホース★ラプソディは、そう! 『うらやましいADV』! そしてこのコーナーは、キッキン発売までの週間特別企画!」
「豪華ゲストの皆々様から無理矢理いただいた『うらやましい話』を、我々がご紹介するわけですが」
「わたしたちがうらやむんですか? うらやましがられるんですか? そこ重要ですっ」
「ひじりん、ココロに余裕がないぜ……?」
「そ、そんなことはありませんっ」
「まあ、とりあえず行ってみよう。第一回はこのお三方」

高校のとき、お付き合いしていた方の話です。
その方とは同じ運動部で、1年生の頃から仲のいいクラスメートでした。
付き合ったきっかけは相手の恋の相談から。
相談相手になっているうちに、っていうパターンですね。
でもその方は付き合ってからも私の親友のことが好きで、
最初から違う人に心を寝取られていました。
もう寝取られゲー作ってもいいですか???

おるごぅる 無職

「……初っぱなからキッツイの来たなー」
「なんてひどいお話ですか……こんな親友さんのことなんてうらやむ必要はありませんっ!」
「おるごぅるさんはうらやましかったんだろーか……」
「な、何故だか楽しそうにも見えますよね」
「寝取りゲーを作る、に行かないところが業深いよなー……ところでのばら、なに黙ってんだ? どした?」
「……いや、そもそもコレ、ほんとにその人とつき合ってたのか? と思って」
「……」
「……」
「待てっ、待て、なんか泣けてきたっっ」
「おるごぅるさん、がんばってくださいっっ」
「一発目からコーナーの趣旨が変わってる!」

あれはそう、中学から高校に上がり、みんなどことなく異性を強く意識する空気が感じられる頃でした。
そして林間学校という普段とは違う環境のせいもあったのでしょう。
消灯後、男女複数のグループがお互いの大部屋に忍び込むという行為に出たとしてもそれは仕方のない事だったのかもしれません。
ヘタレ主人公のごとく自分の布団で悶々としていると突然同じクラスの女の子が布団に潜り込んできて私の胸に手を当てて
「このままでいさせて……」
と言ってくるではありませんか!
時はまさに多感な高校生時代!
私とて間違いが起こる事もやぶさかではない!
だがしかし、そこは男子数十人が布団を並べる大部屋!
この状況で俺にどうしろというのだっ!
結局添い寝だけという盛り上がりに欠ける状態のまま教師による事態の収拾が図られその場は皆お開きに。
その子とはその後普通に友達として高校生活を過ごす事になったのですが
キッキング ホース ラプソディの皆さん、私はどうするべきだったのでしょうか。

風見春樹 イラストレーター

「うわーっなんすかこれ、すっげーこう胸に手を当てて『あぁ……』みたいな気分になるこの話ー!」
「やっべーなおいおいどうするコレーっっ。もしウチらがこの風見さんの布団に潜り込んできた女子だったら、どうする?」
「わたしはそもそも、男子の部屋には間違っても行かないけどな」
「まー設問をぶちこわすなってー。つーかあたしは率先して行くってんだ。ひじりんは?」
「わ、わたしはずっと女子校育ちですし、男子の部屋に行くという感覚が……」
「周りの連中が行こう行こうって盛り上がっちゃったら、芹摘もノッちゃって行くタイプだろ」
「んはは。そんで男子の部屋についてから、我に返って恥ずかしくなるのな?」
「なんだ、この女子、芹摘じゃんか」
「いーないーなー、ウチらも男子の部屋行ってそういうコトしてみてぇー」
「で、ですからわたしはそんなことはっっ」
「まー聞け、恥ずかしさのあまり風見さんの布団に潜り込んで、このままでいさせて……と添い寝状態」
「はっはい」
「そうやって布団に潜り込むからにゃ、まー常日頃から憎からず思っているわけだ……」
「常日頃から……憎からず……そんな方と、そ、添い寝……」
「……ほんとはどうして欲しかった?」
「ず、ずっとこうしていて欲しいですっ……」
「じゃあ正解だったんじゃん。つーか明らかにその図、男子から見ても女子から見てもうらやましいわ」
「私の読みだと、先生を呼んだのは芹摘と一緒に来た女子だな」
「いやな事実発覚!」
「まあ、ほんとにそのままでいられたら、なにかがあったのかもなー。私にはよくわからないことだけど」
「その辺、ひじりん的にはどーお?」
「ず、ずっとこのままなんてあんまりですっ。どうか、どうか……!」
「って台無しだ! つーか戻ってこい、先生来るぞひじりんっっ」

こないだ秋葉の美味しい焼き肉屋でお腹いっぱい食べました。
うま味たっぷりのタン塩。
油の乗ったカルビ。
ビールでごっきゅごきゅしました。
そしてやはりこの店では上ロースが外せません。
厚さ1.5cmの、まるでステーキかと思う肉をさっと炙ってレアで頂きます。
もうね、箸で千切れるほど柔らかいんです。
劇ウマでした。
ゲフ……羨ましいですか?

宮蔵 会社員

「……はぁ」
「いかん、のば子が超絶クールだ! 貧乏キャラにこの手のネタは辛いかぁっ」
「とりあえず、人前でげっぷをするのはとてもよくないと思います」
「つーかまずそこかよ、うらやめよひじりんっ」
「ええまあ……いいですよね美味しいお肉」
「そうだそうだ、あたしらもつれてけ、おのれー!」
「……」
「私が焼けば、安い肉でも旨い」
「うわっこいつ対抗してきやがった!」
「私を連れて行けば、そのいいお肉をもっと美味しく堪能できたのに。ソンしちゃいましたね宮蔵さん。ヒヒヒ」
「うーわー敵に回したくねぇこいつーっ……うらやましいはずの宮蔵さんが途端にソンした人に……!」
「あげく、どういうコーナーなんだかますますわからなくなってきましたね……」
「とっとにかくも、貴重なお話をお寄せいただいたおるごぅるさん、風見さん、宮蔵さん、ありがとうございました!」
「風見さんからは応援イラストもいただけて、我々一同感謝感激の極みですっ」
応援イラスト 風見春樹 先生
「なんかひじりん、おっぱいに食われてたな?」
「死ぬかと思いましたっ、いろんな意味でっ」
「さて、そういうわけでキッキングホース★ラプソディは11月26日発売です、皆様、発売日までの約1ヶ月間、こんな感じでどうぞおつき合いくださいませ」
「さ、肉でも食いに行くか」
「まじかっ」
「まぁ魚肉ソーセージだけどな。今日、安売りしてるんだ」
「や、やったー……?」
「やれ」
「ウス……」
「そ、それでは皆さん、また来週」

次回のゲストは、
2010年11月26日発売予定
『星空のメモリア COMPLETE』にて原画とシナリオを担当なさっている
司田カズヒロ様となかひろ様の星メモコンビ、
そして『花と乙女に祝福を』の原画を担当、
新作『黙って私のムコになれ!』を鋭意開発中の武藤此史様から応援絵をいただき、
さらに謎のゲスト様をお招きして豪華にお届け致します!
お楽しみに!

 
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彼と彼女の恋愛は、周りのみんなにとっても一大事でありまして。