「スタッフの人から開発こぼれ話を聞いた」
「ふむ。どんなだ?」
「あのなーあのなー、開発の都合上、キャラに関連してるファイルの名前には、そのキャラの3文字の略称が振られてるのな?」
「はぁ……すると、たとえば辻さんは最初の3文字で『shi』とかになるんでしょうか」
「うん、そー思うよな? 最初はそーしようと思ってたんだそーだ。ひじりんなら『hij』みたいなな?」
「ところが初っぱなから落とし穴があった……そう、それはのばらに適応しようとしたとき……」
「え? 織奈さんだと『nob』……あっ、ノブ!」
「そう、ノブ! どーしてもノブって読んじゃって、のばらとのギャップがすごいんで、のばらだと『nbr』ってことにしようってなったんだってさー」
「その辺どっすか、ノブは」
「やめろばか、定着したらどーすんだ、それ!」
「んはは、『nbr』でもンブラァァみたいな感じだしなー?」
「すると、辻さんは『shn』でわたしが『hjr』あたりになるわけですか」
「そーそー。そんでたいちょーはー」
「……『izh』?」
「圧縮ファイルみたいで格好いいですね……」
「だよな……おのれ、あの人はこんなところまでいやな人だ……!」
「いい感じにいつも通りのオチがついたところで、さてさてうらやめ第四回」
「おそれおおい方々からうらやましいお話をいただいてしまおうという神をも恐れぬ当コラム、今回はまずこの方からです」

PCゲームの体験版をプレイして、レビューしたり紹介したりするコーナーがあるラジオやってるんですが。
たまたま私の出演作をレビューする事になった時、
三人いるスタッフのレビュー全部が私の演じているヒロインじゃなく別のヒロインを好き好き言ってた時・・・。
な、ないてないよ?

民安ともえ 声優

「なんだろう、この親近感……」
「お? なんだ、のばらでもこーゆーうらやましさっつーか悔しさがあるのかー」
「いや、そうじゃなくて……まーやめとこう、下手に掘り下げると危険な気がする」
「ほーか。よくわからんがわかった」
「しかし、これはなんとも切ないですね……民安さん、泣かれてはいないとのことですが、わたしならちょっと泣いてしまいます」
「……」
「ってなんだお前はまたいきなり黙り込んで」
「……むしろさー、好きだからこそ言えなかった、とかはないか?」
「なんだその純愛な展開!?」
「たとえばだ。あたしがのばらを前にしてさ」
「のばらってば可愛いくてちっこいくせにパイオツぼーんで超たまらん」
「というか性格も好き、全部好き、嫁にしたいっす、あーもー!」
「……」
「とは、言えなくね?」
「い、今ものすごくおっしゃってましたがっ」
「だからたとえばだって! でなきゃ言えるか、こんなことっ」
「……まーいーけどさ。それで続きはどーした」
「おう。でもって、言えないからこそ、あたしはこう言うわけだ。ひじりんいいよ、超いい。好っきやわぁー」
「わたし、ものすごく切ない気持ちになってきましたっっ」
「真相が明らかになれば、ひじりんは単なる当て馬だからなぁ」
「とまあ、こういうことだったんじゃとあたしは思ったんだよ。そういう愛の形なんではとな」
「まー言いたいことはわかったけど……」
「んでもその辺は、ネタが割れてないとマジでただの放置プレイじゃんか。おめーはそんな芹摘好きか、じゃあ芹摘と結婚しちゃえよ、としかこっちは思わねーだろ」
「すれ違いこそ恋模様っすよ。お、あたし今かなりいけてること言ったな、さすがあたし……」
「す、すると、三人のスタッフさんも、そういう切ない気持ちを抱えて、民安さんの演じられてないヒロインを好きだとおっしゃってたんですね……あぁ、なんて切ない……」
「そうそう。だから民安さん、実は勝ち組! 問題なーし!」
「愛を寄せられていたんですね! なによりですっ」
「どーだい、あたしの仮説は。丸く収まったろー?」
「一見そーだけど、それでいくと、今度はそのヒロインを演じられた方々が切ない気持ちになるけどな。結局いたちごっこというかたらい回しというかだ」
「た、確かに! 悲劇は形を変えて続くばかりですっ」
「だから好きだの嫌いだのといった浮ついたことはよくないんです! カップルなんて爆散してしまえばいいんですーっ!」
「なんか話が急に変わった! つーかあたしが敵かよっ」
「でもマジで本人の前じゃ言えなくね? ひじりんマジ名器とかのば子マジおしゃぶり姫だとかさー」
「!!」
「だっ黙れこの大洪水!」
「あーこのやろー言いやがったなぁー!?」
「先に行ったのはおめーだー!」
「めいきってなんですか! 意味がわかりません!」
「ってそっちかよっ!」
「あの、言い合いされてたはずなのに、ものすごい息が合われてるんですが。お二人」
「これもまた愛の形だな……」
「なんでも愛って言っときゃ済むと思ってないか? お前……」

僕らの仕事の作業工程は
作曲 → 編曲 → 作詞 → 歌収録
というパターンが殆どで歌を録る作業は一番最後なんですね。
また仮に歌い手が自分でない場合もそのひとつ前の作詞の工程も自分の担当です。
なので他のメンバー(仮にS氏とします)が作曲、A氏(仮)が編曲、そのあと自分という順だったりする場合
こちらが〆切に追われて必死に頭を悩ませているとき
いち早く自分の担当を終えたS氏あたりがツイッターなどで
「ゲーム楽しいぜ!」 みたいな事を言ってるのを見ると、
羨ましいというか恨めしいというか、
一度逆パターンを味わわせてやりたくなりますね(笑
でもそういう時は妙にへヴィーな曲が思いついたりするという副産物もあります(笑

TERRA ミュージシャン

「どんなことでも必ず自らの糧となる、ということですね。なるほど、含蓄のあるお話です……」
「明らかに違うと思うけど、芹摘は芹摘だからそれでいいと思う」
「やーまったく、ひじりんはさすがだ。うん」
「つか、こちらのお話は、ウチらにも微妙に当てはまるな」
「んお? そっか?」
「あのなぁ。遊びに行きてぇーって言ったら、志乃はいつもそれで終わりだろ?」
「そのあとは、私が考え込んでる横ですでにお気楽モードだ。一度、逆のパターンを味わってみるか?」
「あはは、むりむり」
「笑って片付けやがった」
「こういうのもなんですが、確かにその……辻さんに織奈さんの役は無理でしょうしね」
「まー、担当部分の順番がひっくり返らないのをわかってるからこそ、TERRAさんも微妙なお気持ちになったりなんでしょうが……私が言っていいものかわかりませんが、お察しします」
「つ、辻さんの立場からですと、どうでしょう」
「んまぁ、アレっすね……」
「これはもう、まだ自分に作業回ってきてない間に、『ゲーム楽しいぜ!』とか言いまくっておく方法しかないっすね!」
「なるほど……と言いたいところですが」
「辻さんがおっしゃると、なんだか夏休みの宿題のお話みたいに聞こえます」
「言われてみれば!」
「おー。確かにこいつ、去年は夏休み終わる間際に私へ泣きついてきたからなー」
「志乃の場合はTERRAさんと違って、先にやっておくこともいくらだって出来たはずなのにさ」
「今年は悔い改めてください、辻さん! TERRAさんと織奈さんに悪いとは思わないんですか!」
「またあたしが敵かよ。おのれー……」
「でもまー、こういうのを乗り越えて、私たちの主題歌『Summer days rhapsody』も作っていただいたんだなぁ」
「うん、そう思うと感慨深いぜ。気持ちいい主題歌を作っていただいて、我ら一同大感激です!」
「わたし、一足先にいただいて、通学中に聞いたりしています」
「あっいいなっ、電車通学ってその辺がいいよなー」
「ユーザの皆様は、予約特典のサウンドトラックにも収録されておりますので、どうぞよろしく」
「レッツご予約ってことですな。まだ間に合う! かも!? 早くー!」

人気ナンバー1をさらっていくキャラがうらやましいです。
例えば妹とか、それから妹、あと妹ですかね。
ジェットス○リームアタックでいうと先頭。
踏み台という宿命を背負ったキャラの原画担当になったりすると、それはもう切なさ乱れ打ちですよ。
聞いてますか無職のOさん!?
だがしかし、キッキンにおいては公平なスタートラインが用意されている。
こんなに幸せな事はありません。
血縁だとか、同居スタートだとか、そんなシード権のない世界で、ぜひお三方には頑張っていただきたいですね。

タコ焼き 食物

「ちょ、ちょっと待ってくんさい、笑いどころが多すぎて……うぷぷぷぷっ」
「お話の内容もさることながら、最後の食物が……ずるい、ずるいです、ぷぷっ……」
「……マルの中にはなにが入るんでしょうね」
「ジェットス……クリーム? ちょっと美味しそうですけど、それでアタック……?」
「いやいやいや、今回はそういうのはいいから」
「は、はい。すみません」
「というかジェットスで切るな、メーカー名じゃないって」
「んむ。にしてもだ、タコ焼きさんのおっしゃるとおり、今回はスタートライン公平だけど……」
「わたしだけ登場が少し遅かった気もするんですが……はい」
「それでも人気の差というのは出る。あたしらの中で、人気ナンバー1になるのは……」
「……」
「……」
「まぁ確実にあたしじゃないな! あっはっは」
「自分で言うとか格好いいな!?」
「あたしは間違いなく真っ先につっこんでいくタイプだかんなぁ」
「だからって私はお前を踏み台にはしねーよ」
「わたしだってそうですっ」
「いやいや、実質ナンバー1の座はあんたら二人が競い合うことになるだろ」
「その証拠に……今回、タコ焼きさんから併せていただいた応援イラストを見よ!」
応援イラスト タコ焼き 先生
「私たちがネコミミで!」
「あげくメイドさんですっっ」
「そーだよ、二人してぽわぽわネコメイドとか、もー可愛すぎてあたしにどうしろってんだ」
「きっとこのクッションの中身はあたしだったりするんだ! おのれー、これが踏み台の味かぁー」
「と言いながら、ちょっとうれしそうなのはなんでだ……」
「踏み台は踏み台でオイシくね?」
「やっぱお前、そゆトコは格好いいなほんと……」
「え、ええと、というわけで、民安さん、TERRAさん、タコ焼きさん、このたびは本当にありがとうございましたっ」
「いよいよ次回が最終回&発売日。民安さんヴォーカル、TERRAさん作詞の『Summer days rhapsody』が主題歌のキッキングホース★ラプソディをどうぞよろしくお願いいたします」
「すでにお知らせしたとおり、無事にマスターアップしております!」
「そうそう、ご安心くださいませ。そして発売までの一週間は、タコ焼きさんも原画で参加されている『リアル妹がいる大泉くんのばあい』をレッツ再プレイでお待ちくださいませ」
「まだ未プレイの方は……まさかいらっしゃいませんね?」
「もしいらしたら、この機会に是非っ」
「発情日までも発情しっぱなしかもしれませんが! なんつってーあははは」
「それはもういい」
「うす」
「しっかし、マジで人気ナンバー1はのば子とひじりんのどっちになるんだろうな……」
「裏をかいてあたしということも……いや、でも……」
「と言ってると、出穂さんになるんだよねー……」
「っていきなり出てきてマジでありかねないこと言うし! ほんっとにいやな人だなぁー!」
「そ、それでは皆様、来週の発売日&うらやめ最終回をどうぞお楽しみに」

次回はいよいよ最終回!
トリを努めるのは原画担当、いわばキッキンの母、ミヤスリサさん。
そしてシナリオ担当、キッキンの父保住圭さん。
そして作品を生暖かく見つめる、プロデューサー宮蔵の再登場でお送り致します!
発売日である11月26日公開予定! お楽しみに!
特典であるサントラは予約特典となっておりますので、ご予約の方もよろしく御願い致します!

 
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彼と彼女の恋愛は、周りのみんなにとっても一大事でありまして。